2013-08-17

フィリップ・コガン、藤沢数希、マウリツィオ・ラッツァラート


 6冊挫折、3冊読了。

山野河海の列島史』森浩一〈もり・こういち〉(朝日新聞社、2004年)/訃報で初めて知った人物。テーマが散漫なため挫けた。

偶然性の問題』九鬼周造〈くき・しゅうぞう〉(岩波文庫、2012年)/まったくもって小難しい。哲学的文法に私はついてゆけない。

ロジカルトレーダー オープンレンジブレイクアウト戦略の基本と応用』マーク・B・フィッシャー:長尾慎太郎監修、井田京子訳(パンローリング、2009年)/ピボットレンジの詳細。GBP/JPYには当てはまらないように感じた。

志ん生芸談』古今亭志ん生(河出書房新社、2006年/河出文庫、2012年)/編集が杜撰。同じ内容のものがズラズラ並んでいる。志ん生の落語は好きだが、人間として敬意を寄せるほどではない。

アメリカ・インディアンの書物よりも賢い言葉』エリコ・ロウ(扶桑社文庫、2001年)/飛ばし読み。出来はよくない。

世界を不幸にしたグローバリズムの正体』ジョセフ・E・スティグリッツ:鈴木主税〈すずき・ちから〉訳(徳間書店、2002年)/真夏に経済書を併読するのは身体に悪い。涼しくなったら再読する予定だ。徳間書店は活字がよくない。

 33冊目『紙の約束 マネー、債務、新世界秩序』フィリップ・コガン:松本剛史〈まつもと・つよし〉訳(日本経済新聞社、2012年)/良書。終盤の失速が悔やまれる。信用経済の歴史がよく理解できる。

 34冊目『なぜ投資のプロはサルに負けるのか? あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方』藤沢数希〈ふじさわ・かずき〉(ダイヤモンド社、2006年)/再読。やっぱり面白い。時折頭をもたげるエリート意識がスパイスとして効いている。

 35冊目『〈借金人間〉製造工場 “負債"の政治経済学』マウリツィオ・ラッツァラート:杉村昌昭訳(作品社、2012年)/何とか読み終えた。これほど頭を抱え込んだのはジャン・ボードリヤール著『透きとおった悪』以来のこと。それにしても哲学が信用経済に斬り込んでいるとは露知らず。『アンチ・オイディプス(上) 資本主義と分裂症』を読む必要あり。作品社は本の作りがよい。脚注が左ページの端にあるのも好ましい。

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